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ニュースレターNo.56/2014年3月発行

新gTLDの委任に関する最新状況とそれに伴う問題点
~商標の保護と名前衝突~

新しいgTLD(generic Top Level Domain; 分野別トップレベルドメイン)の導入を大きな目標の一つに掲げるICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)では、1998年の設立以来3回にわたり新gTLDを追加してきています。本稿では、その中でも直近の2012年に募集が行われた新gTLDについて、最新の委任状況や、それに伴い一般ユーザーにどのような影響が及びつつあるのかを簡単に説明します。

新しい仕組みに基づいたgTLDの大量導入

2012年に「新gTLDプログラム」として実施された3回目の募集については、過去2回の募集とは違い、あらかじめ募集要項と要件が詳細に文書化されており、それに沿った申請であれば登録を認める(これを「準則的な登録」と呼んでいます)というように、募集の方法が変更されました。また、追加するgTLDの数についても、特に上限は設けられませんでした。そのため、過去2回の募集で追加されたgTLDはたったの15であったのに対し、2012年1月から4月にかけて行われた本プログラムに基づく1回目の募集では1,930件もの応募があり、準則的な受け付けがなされることから、そのうちのかなりの数、本稿執筆時点では最終的に1,400件程度のgTLDが追加されると見込まれています。

申請はICANNにより順次処理が行われており、2013年10月23日には最初の文字列となる、「(Web/ネットワーク)」「онлайн(オンライン)」「сайт(サイト)」「游戏(ゲーム)」の四つのgTLDが、新しいレジストリ(登録管理組織)に委任され、ルートゾーンに追加されました。その後も申請処理は進んでおり、2014年1月27日(月)の時点では、107のgTLDがルートゾーンに追加されています。追加された新gTLDの一覧は右ページの表の通りです。

委任日 ドメイン名
2013年10月23日 .游戏
(中国語で“ゲーム”)
.сайт
(ロシア語で“サイト”)
.онлайн
(ロシア語で“オンライン”)
. شبكة
(アラビア語で“Web”)
11月6日 .EQUIPMENT
.HOLDINGS
.GURU
.VOYAGE
.SINGLES
.LIGHTING
.CLOTHING
.CAMERA
.VENTURES
11月14日 .BIKE
.LAND
.ESTATE
.TECHNOLOGY
.TATTOO
.CONSTRUCTION
.SEXY
.GALLERY
.CONTRACTORS
.GRAPHICS
.PLUMBING
11月19日 .TODAY
.KITCHEN
.ENTERPRISES
.DIRECTORY
.PHOTOGRAPHY
.TIPS
.DIAMONDS
11月23日 .みんな
11月30日 .UNO
.MENU
12月10日 .RUHR
12月17日 .CENTER
.SHOES
.PHOTOS
.MANAGEMENT
.LIMO
.CAMP
.COMPANY
.VIAJES
.DOMAINS
.SYSTEMS
.政务
(中国語で“政府”)
.公益
(中国語で“公益”)
.CAB
.CAREERS
.ACADEMY
.COMPUTER
.RECIPES
12月18日 .SUPPORT
.BUZZ
12月28日 .SOLUTIONS
.HOLIDAY
.FLORIST
.COFFEE
.BUILDERS
.REPAIR
12月28日 .NINJA
.KAUFEN
.HOUSE
.TRAINING
.CODES
.INTERNATIONAL
.ONL
.GLASS
.EDUCATION
.FARM
.SOLAR
.CEO
.INSTITUTE
2014年1月2日 在线
(中国語で“オンライン”)
.IMMOBILIEN
.EMAIL
1月3日 .WIEN
.KIWI
.WANG
.中文网
(中国語で“中国語のネットワーク”)
.我爱你
(中国語で“I Love You”)
.集团
(中国語で“グループ”)
1月8日 .BERLIN
1月14日 .DANCE
.MODA
.AGENCY
.SOCIAL
.DEMOCRAT
.MARKETING
.CHEAP
.ZONE
1月18日 .GUITARS
.LINK
.中信
(中国語で“中国中信集団有限公司”の略)
.SHIKSHA
.RED
.RICH
.MONASH
.公司
(中国語で“会社”)
.网络
(中国語で“ネットワーク”)
.GIFT
.PHOTO
.LUXURY
.PINK
.PICS
.BUILD
.CLUB

商標権を守る仕組み

今回の新gTLDプログラムでは、大量の新gTLDが追加されることから、プログラムの検討段階において、新たな商標権保護策が必要だと考えられました。そこで、これまであった「統一ドメイン名紛争処理方針(UDRP; Uniform Domain Name Dispute Resolution Policy)」に加えて、次のような新たな仕組みが導入されました。

  • Trademark Clearinghouse(TMCH)
    自らが持つ商標を登録しておくためのデータベースで、新gTLDのレジストリや新gTLDを取り扱うレジストラ(登録事業者)から共通して参照されます。登録には一定の費用がかかりますが、登録することにより商標に関連した文字列を優先登録する機会が与えられるほか、他者による登録について警告を受けることができます。
  • Uniform Rapid Suspension(URS)
    従来のUDRPと同様に、他者によるドメイン名登録後に事後対処するための仕組みですが、申請に対する事務的なチェックから24時間以内にドメイン名の登録内容がロックされるなど、UDRPと比べてより迅速な対応が可能です。その分、ドメイン名の「移転」や「取り消し」はできず、「差し止め」のみが請求できます。
  • Trademark Post-Delegation Dispute Resolution Procedure(PDDRP)
    一般ユーザーではなく、レジストリ自身により商標権を侵害する行為が行われた際に、レジストリを「訴える」ことができる仕組みです。

これらの仕組みにより、すべての商標権侵害が防げるわけではありませんし、また必ずしもTMCHなどを利用しないといけないというわけでもありませんが、こういった選択肢があるということを理解された上で、各組織で必要性の有無を判断され適切な対処を行っていただければと思います。

なお、上記の商標権保護策については、JPNICの次のページで詳しく解説していますので、ご参照ください。

新gTLDの大量導入に伴う新たな懸念 ~名前衝突の危険性~

今回、非常に多くの新gTLDが追加されることになったわけですが、それにより発生する可能性のある、新たなセキュリティリスクが懸念されています。

例えば、「名前衝突(Name Collision)」が差し迫った問題として認識されています。これは新gTLDで追加されたドメイン名と、これまでは「既存のgTLDに存在しないから問題無い」として組織内ネットワークなどで利用されていた名前が、衝突してしまうという問題です。この名前衝突が起こると、通信ができなくなってしまったり、逆に意図しない通信が発生してしまったりする恐れがあります。

また、従来は内部利用目的であれば、実在するgTLDと同じ名前を付けたサーバ証明書も発行を受けることができました。しかし、各認証局では、今後gTLDとして委任された名前と同じ名前を持つ証明書は、内部利用目的であっても発行せず、既に発行されたものについても順次失効させる方針を採るところが大半となっています。もし、そのような証明書を利用していて、自組織の証明書が失効した場合は、多大な影響が及ぶ可能性があります。

このように、名前衝突の問題は新gTLDの申請者に止まらず、それ以外の企業内ユーザーなどにまで広がる可能性が懸念されていることから、ICANNではこの問題に関するさらなる調査と、幅広い関係者への周知を進めています。また、国内での本問題の検討および周知を目的として、JPNICでも専門家チームを設立して活動を行っています

この専門家チームの活動は2014年3月までを予定しており、 報告書がまとまりしだいWebで公開する予定です。


JPNICでは、今回ご紹介したTMCHなどの商標権保護策や名前衝突などの問題に限らず、新gTLDに関する幅広い情報を、JPNICのWebやメールマガジン、本ニュースレターなどを通じて提供していく予定です。

また、みなさまからのお問い合わせも受け付けていますので、何かご質問などありましたら“domain-query@nic.ad.jp”の窓口までお気軽にお問い合わせください。

(JPNIC インターネット推進部 是枝祐)

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